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会社とは何か?「効率性と有効性」

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株式会社は、営利企業ですから利潤を追求します。最大限追求しますから、社長さんは、「全国支店長会議」などの席上では、さらなる売上アップに向け、各支店長さんに号令をかけます。売上目標の必達は当然のことで、目標の未達成は、許されません。そんな月の御前会議では、支店長さんは、顔を上げることすら出来ません。そして、よしそれならばと、支店に戻り、社員を叱咤激励して、ようやく目標をどうにか達成して翌月の御前会議に臨みます。そこで、おもむろに社長さんが云う言葉が大変重いのです。「加藤君のところは今月は、目標達成してくれてありがとう。しかし、達成率105%では寂しいね・・・・。」たった、5%しか目標をオーバーしていないと言わんばかりです。加藤支店長の言い分としては、「先月の未達分」の積み残しを加えての今月の目標達成ですから・・・と言いたいところだったのでしょうが、そこは、”こらえた”と思います。

一方、社長さんが、言いたかったのは、「先月の未達分」を含めて達成したにしても、そう高くない目標設定なのだから、もう少し伸ばせたのではないかと言っているのですが、そこで、考えなければならなのが、「効率性」と「有効性」です。

 普段、「効率性」については、頭が行く私たちも「有効性」と言うとコトバはわかっているつもりでもうまく言えず「???」になります。今一、ピンと来ません。

「効率性」は、インプットしたものよりアウトプットが大きいことです。つまり「インプット」<「アウトプット」です。有効性は一口に言ってムダがなく効き目があることです。例えば目標をどの程度達成したかと分析する場合に、その支店あるいはチームの「生産性」はいかにと問われますが、馴染みのある「効率性」にだけ目がゆきがちですが、戦略や販売施策がうまく作用しているか、つまりやっていることの「有効性」はどうだったか、と言うことにも着目する必要があるのです。つまり①「効率性」+②「有効性」=「生産性」になります。

ここでは、①②はプロセス、つまり実際の活動の仕方により差が出てくると言えます。社長さんが、言いたかったのは、加藤支店長の「支店の実力」なら105%程度の達成率で満足するのではなく「もう少し達成率を延ばすことが出来たのではなかったか」と指摘したことに他なりません。

「結果」にいくら手を加えても、「結果」は「結果」に過ぎません。結果を変えるには、ご承知のように「プロセス」にどう手を加えるかです。そして、この時に効率性だけでなく有効性にも着目して頂きたいと思います。

勿論、マンパワーについても、その「働き度」「働き方」などを効率性や有効性の観点からどうであったか、同じように考えて見なければならないことは言うまでもありません。