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会社とは何か? 『屋台のラーメン屋さん vs 会社』

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どの会社であれ、その会社が何故そこにあるのか?という問は、分かり切っているようで、明確に答えるには難しいようです。答えはその人の着目点にもよるだろうし、あまりにも単純な問に、考えたこともないと思う人が殆どでしょう。

本当は、一度は掘り下げて考えてもいい「テーマ」ではないでしょうか。特に若い人は勿論、管理職にある方も関わりの深いテーマです。実際に、管理職セミナーで、管理職の皆さんに「会社は何故あるか?」という問いに対し、大抵難しく考えた答えが多く、期待する答えは少ないようです。

 

答えは、まず会社は色々なスタートがありますが、一例で言えば、誰かが「仕事」や「事業」を始めたからです。(パナソニックも出発点は故松下幸之助氏の家内工業から)家族で始めた人も、手広くなってくると、人を雇ったり、会社にするほうがよいと云うことでしょう。

では、どうして手広く、規模が大きくなると会社にするのでしょうか?ここがポイントで、それは、『組織』が必要になったからです。組織は起業家の社長さんや家族だけで出来なかった仕事もいとも簡単にやってのけます。

それが、『組織の力』です。何だチーム・ワークのことかと云う人もいますが、それとは違います。組織自体に、もっと複合的な『機能』や『力』などが備わっていると考えるべきです。いや、それらがないと組織とは呼べません。

では、普段なにげに、組織とよんでいるものを、復習の意味で簡潔に定義してみましょう。

組織には、まずその組織の①『理念、目的』があります。何故その事業を、何のためにするのか、これは経営者の事業に対する信念や思いです。これは不変です。会社の続く限り変わりません。それから組織には②『目標』があります。その年度、あるいは月にどれだけ売上なら売上を上げたらよいか目標を立てると云うことは、理念・目的を『定性的』にあるいは『定量的』にどれだけ〈達成〉するかという意味になります。

 

つぎは、会社組織を人に見立てると分かり易いのですが、仕事をして行くためには組織に③機能や④役割分担(部、課、係、プロジェクトetc)が必要になります。それから、社長がいちいち社員に箸の上げ下げまで、そばにいて指示できませんから、予め仕事のやり方、決め事、手順などを一つのシステムとしてあるいはルール化をして社内に示さなくてはなりません。つまり組織には⑤『システム・ルール』が必要です。それから最後に一番重要な⑥『人』です。人は組織を構成し、企業の目的や目標を達成してゆくことになります。人がいなくてはどんな立派な入れ物ができても組織は動きませんから。

この①~⑥のどれが欠けても組織は成り立ちません。勿論、組織はここに上げただけではありませんが、これらは、どの組織(営利・非営利を問わず)にも当てはまる必要条件になりす。

 

では、一人で仕事を立派にこなしている駅前の「屋台ラーメン」のおじさんは、どんな仕事のやり方をしているのでしょうか。ここでも、基本は同じです。ただおじさんが一人で、『仕入れ』から、『仕込み』、『営業』、『経理(帳面付)』『年度事業計画』まで一貫してやっているだけで基本的には、組織のそれとは大きく異なりません。

しかし、このおじさんも、自分の夢(目的、目標)沿って頑張った結果、いつか駅前のテナントでお店を開店し、規模が大きくなってゆくことになるでしょうから、いつか会社組織が必ず必要になって来ることは言うまでもありません。