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会社とは何か? 「責任と権限」

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前回は、会社組織はどうして生まれたか?それと、その成り立ちについて書きました。

今回は、仕事の遂行上理解して置かなければならない『責任』と『権限』についてです。会社を動かしているのは、各部署(にる人)です。言わずもがな、その各部署のパフォーマンスによって成果が左右されます。その各部の動き、「動きの源」は一体何によるものなのかを考えてみたいと思います。

 

一般的に、組織の「動き」には大きく分けて2つあります。予め、当該の部署などに仕事として割り当てられている部分、つまり①「責任範囲」としての動きと、必要により上司などから②「指示や命令」などにより動くものの2つです。

組織で仕事をする人の最初の基本の一つは、与えられた自分の「仕事は必ずやり遂げる」という自覚をまず持つことです。こう言うと、へんなおじさん「アタリマエ」のことを言うと思われますが、基本ですからアタリマエのことですが、大事なことになります。

現に、この鉄則の上に立って、会社では、日常の業務運営が行われております。つまり社長さんは自分一人で出来ないことを人を雇って、機能分担、役割分担することにより、安心して夜は枕を高くして睡眠をとることが出来ます。また、それぞれが与えられた「機能・役割を果たす基本」を守るという前提こそが、組織の各部門間の「信頼の原則」となって、組織が有機的に動くことが出来ます。会社の日常業務がこのことによって保たれていると言っても過言ではありません。

何故このようにくどく云うかと言いますと、その「仕事」そのものが、その部署なりその人の『責任』になります。つまり与えられた会社の「仕事」=「責任」ということになります。

これは、新入社員研修などでは、よくよく教え理解を深めて頂くことです。『権限』とはその『責任』を果たすために組織がその部署やその人に与えた専決権(いちいち上に聞かなくとも自分の判断で仕事ができる。あるいは、その仕事の範囲を指します。)です。

 

よく、会社帰りのサラリーマンが焼き鳥やさんの愚痴の中で「俺は責任ばかり大きくて、権限なんか無い仕事をしている」と言ったりするのは、間違いか、勘違いです。

 「責任と権限」はセットで組織から与えられます。現に誰にも伺わずに仕事をしていれば、責任だけあって権限ゼロなどと云うことは矛盾です。あり得ないものと理解して頂けると思います。

巷間、よくテレビなどの謝罪意見で会社のお偉いさんが「責任をとって辞めます」と云ったりしますが、あれは、仕事を投げ出して辞めますということで、責任という言葉はふさわしくないように思えます。

責任はマイ・ジョブであれば、全うするのが筋かと思います。あれを云うのであれば、「自分を罰して辞めます」と云ったほうが分かりやすく潔いのでは無いかと思います。