やさしい ビジネスショート講座

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会社とは何か?「システム、ルールの思惑」を理解する

 

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春は社内においても、新旧人の出入りや、異動があります。それによって、今まで自らが属するフレームから未知のフレームへと身を置くことになります。一番顕著な変化を持って新たなフレームに身を置くことになるのは恐らく新入社員でしょうか。学生という比較的フリーな立場から、社会人という一定の規範下に置かれた全く異なるカテゴリーに属すことになります。そのことにより、様々な学生生活にはなかった様々な事象に直面しますが、一つ一つを自己責任をもって、会社人としてのルールの中で対処することが求められます。これに対し企業としても、新入社員研修や職場実習などを通じて、必要最低限のことは教えますが、後は自学習を積み上げて企業人としての見識を得てゆくことが基本です。

実は、これは新入社員に限ったことではなく、中堅どころや管理職の立場に有って、その立場に違いはあるにせよ、「システムやルールの思惑」を理解できているということは仕事上、その基本的な重要さは同じとされています。

 

ご存知のとおり、企業はある種の意図をもった巨大なシステムのなかで日々の企業活動が営まれています。また、企業やその存する環境を包み込んでいる社会そのものが、巨大なシステムであり、かつ、それらが有機的に結合しネットワークになり膨大な社会システムが運営されています。

私達は、その好むと好まざるに拘らず、そのネットワークの中に組み込まれて生きていことになります。当然、その意図するところを踏まえての行動、活動が求められます。それを早く理解し、「このシステムあるいはルールは何が狙いか?」何が目的でこのシステムやルールが有るかを理解することが先決です。

つまりこれが、今日のテーマの「システム、ルールの思惑を理解」ことになります。これを、履き違えると、「どうもこういうやり方はおかしいと思う」等ということが先に立って、なかなか会社のシステムやルールに馴染めなかったり、場合によっては無視する、軽んじることに繋る恐れがあります。

 

”自分ワールド”で考える人は組織人としては向きません。というよりも、社会生活そのものを送ることが困難になったり、日々の支障きたすことは必至でしょう。個人の好き嫌いで企業や社会のシステムが運営されているわけではないことはよく分かっているつもりでも、新人は勿論のこと上級者になっても陥りやすい罠と言って良いでしょう。

 

よく聞く若者のコトバに「自分に合った好きな仕事、やりたいことに未だ巡り合わないら・・・」というのがありますが、「好きな仕事」と一口に言っても、これだと決める判断基準は那辺に有るのか甚だ疑問になります。これでは、砂浜で落としたコンタクトレンズを拾うが如く難しいことではないでしょうか。やろうとする仕事の見てくれや、得て不得手からくる先入観などに惑わされるがあまり、仕事の本質や、いわゆるシステム等の思惑を勉強しないままでは、自分にあう、合わないを決めるのは早計です。

 

システムの思惑を理解できれば、なるほどと思うことは多いはずです。社内のルールをよく知ることは「そうか、だからこのルールがあるのか!」と思えれば、ルールは自分を縛ることだけではなく、仕事の本質を理解でき、重大ミスの防止等につなるなど自らを助けることになるのです。

企業のみならず社会のシステムも、その「思惑」をよく知るべきです。

知っていれば「得」をするようなこと、知らないでいて、逆に思わぬ「ペナルティ」を意に反して払う羽目になってしまうことも多々ありますから気を付けなくてはなりません。

これらは面倒臭がらず自己責任で勉強しておかないと知らなかったでは済まされない自分にとっては「重大な事件」になってしまうことすらあります。個人的なことだけにとどまらず、例えば世の中にには、「補助金」や「還付金制度」などがありますが、このシステムの思惑を知っている人と知らない人では雲泥の差以上でしょう。職業生活に馴れ、社会人としての生活を営むとは、これら、あまたある「システムやルールの思惑」を一早く習得することと同義語ではないでしょうか。