やさしい ビジネスショート講座

2分で読める!読みきりサイズのワンポイントビジネス講座。新入社員から管理者まで、役立つ実践スキルを紹介します。

会社とは何か? 「人間関係(1)」

f:id:yukio_kato:20150325223636j:plain

3月も残り少くなりました。

4月はすぐそこ。そこで今日は、希望と不安を抱きながら、①学窓から実社会へと巣立たれるフレッシュマンの皆さん、②今の職場から異動で新しい職場へ赴くビジネスマンの皆さんが、新たな世界で築いてゆく”新しい人間関係”についてお話します。

 誰もが職場の良好で円滑な人間関係を望みます。まして、知らない環境ではなおさらですが、それを得る上で、先ず一番大事なこととは、目の前の相手(or複数の相手)と自分との「信頼関係」をどう築くかが大きな鍵になります。

一言で、言えば簡単ですが、「信頼関係」を一朝一夕で築くことは簡単なことではなさそうです。慣れない環境で仕事をやりつつ、気心のしれない周囲の人達と生産性を上げることは相当の困難とストレスを伴うことになることは想像に固くありません。

この様な新しい環境で順調にスタートを切るには、色々なことをする前に先ず周囲の人々との「信頼関係」を築いて行くことが先決です。それには、やってはいけないこと」や、「必ずやるべきこと」などがあますが、勿論、これとこれをやれば大丈夫ということにはなりません。しかしこれから述べる「ポイントや核になる考え方、」を是非おさえて頂き、そのことが、皆さんと他者の「信頼関係」構築の一助となることを期待しています。

先ず、あなたが、フレッシュマンであれば、次の3点は大切です。これを先ず念頭に置いて下さい。①若者らしい誠実さ ②旺盛な「探究心」(向上心) ③礼節ある態度、です。①は、そのままです。誠実な人柄は、何ものにも勝る強みです。これからのキャリアの中で得難い良好な人間関係を築く「礎」となります。いくら頭が良くて仕事も出来ると言われても、この点が欠けているとイマイチ評価が低く伸び悩む人がいることは事実です。②は、社会人になるともう勉強から逃れられたとの思いから、殆どの人が勉強が終った様に思いますが、残念ながら教科書のない勉強が会社でも更に続きます。学校の様な教科書はありませんから、上司や先輩から仕事を教わることが少なくありません。新入社員だから教えてくれて当然と思い勝ちですが、それは、研修期間などで最低限の事を最初だけです。探究心や向上心のない人にも、学校のように手を取り足を取り教えるようなことを会社はしません。それどころか「やる気薄弱」のレッテルを貼られたり、「低い評価」が与えらてしまいます。つまり学ぶ態度の無い人には、教えてくれる人は少ないでしょう。

逆に、学ぶ気があると認められれば、上司先輩は仕事のポイント、勘所を教えてくれます。試してみてください。③は、これもそのままです。新人らしい素直な節度ある態度は、見ていても気持ちが良いものです。しかし、こんな場面もあります。新入社員研修の場でのことですが、「名前を呼ばれれても返事をしない」子が結構います。親や先生から名前を呼ばれても返事をしないで済ませたのか?と思いたくなる光景です。ただし、声のしたこちらを黙って見ていますから聞こえてはいるようです。その目が「何ですか?早く用件を言って下さい」と言っているようにも見えますが、こんな”態度”は、会社では、完璧に「NG」です。上司や先輩に名前を呼ばれたら「返事」をしましょう。世の中では常識中の常識です。礼節ある態度の中には、当然「挨拶」も含まれます。新人らしく自分の方から挨拶をキチンとして下さい。挨拶は新人にとって最低限のことですから、守られないことは、先ず無いでしょうから省きます。

あと、上司に呼ばれたら、「メモを持参する」ことです。これは、ジェスチャーではなく、相手にこれから「あなたの話を一言一句もらさずに聞き取りますよ」という最高のメッセージを発信することになります。メモも取らずに黙って聞いていて「ハイ、わかりました」と言った後で、上司から「では、今言ったことを復唱してみなさい」と言われても、しどろもどろで要点を言えなかったりでは、上司の信頼度は一変に急降下です。メモを取ればよいのです。メモをとることは、「面倒臭い」、「メモをいちいち取らなければ分からないと思われることが恥ずかしい」という人は、とんでもない思い違いです。

大事な指示の内容や、仕事上の大事な情報を、「あれは何でしたでしょうか?」は絶対禁句にしましょう。ですからメモにする習慣が大事になります。この態度は、単なる見せ掛けではなく、周囲の見る目と信頼度は全然違って来ます。これらは、ほんの一例ですが、以上の3項目は、新人が周囲の方々との「信頼関係」を築く最低限のこととして気にかけて実行を心掛けて下さい。自分は社会人一年生なのだから、周りは大目に見てくれるだろうという安易な考え方は間違いです。

会社は新人を大切に育てたいからこそ、常に「評価」という目でも見ていることを忘れてはいけません。会社では、どこの会社でも「育成と評価」は「表裏一体」のものなのです。

次回は、役付職、ベテラン社員さんが、人事異動により、新しい職場に移った先での、人間関係についてお話します。